USB PDトリガデバイス給電のファンコン自作

先日、LXW-10G2/2G4の中古が2万円だったので購入したが、こいつ発熱がひどいのに冷却ファンがついておらず、この夏の暑さに耐えられず、リンクダウンが頻発するようになったので、余っている12cmPCファンを取り付けることにした。この記事はそのためのファンコンを製作したものである。

USB PDトリガ

最近のUSB Type-C充電器はUSB PDという規格に準拠していれば、5V以上の電圧を出力できるらしい。規格上は5/9/15/20Vの4段階らしいが、Quick Charge 2.0では12V出力ができたおかげで、12V出力ができるPD充電器が世の中に存在している。 USB PDでは給電デバイスに対して欲しい電力を通信する必要があり、USB PDトリガIC(IP2721など)を利用すると指定した電圧を出力するように通信してくれる。

PCケースファン

PCケースファンの話をすると、ファンの端子形状には3ピンと4ピンがあり、3ピンのピンアサインは「GND-12V-回転数測定」で、4ピンは「GND-12V-回転数測定-回転数制御(PWM)」となっているらしい。回転数測定のピンは、オープンドレインで回転数=周波数となるような信号が出ている。PWM信号のスイッチング周波数は25kHzなので、後はこれらをマイコンで測定・制御してやればファンコンが作れる。

成果物

https://github.com/MurakamiShun/FANController-USB_PD_powered

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回路

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動作中

とりあえず、USB PDトリガだけ購入して手元にあるもので作ってみた。マイコンが2個乗っているのは、大量に余っていた&2個の方がカッコよく見えるからである。ロマンだよロマン

3ピンファンの電圧制御は回路が大きくなってしまうため、断念した。レギュレータもDC-DCコンバータを使えば消費電力が微塵なりとも減るだろうが、数十mWの変化しかないだろうし、安さ優先で、さらにPWMも21.9kHzで25kHzに足りてないし、きれいなPWMが出ていない等々、妥協点が多いが、思いのほかきれいにできた(自画自賛)。

自作したい人は、GitHubに必要なものを一式上げているので"個人利用の範疇"で自作してください。

しかし、自作には変わりないので、充電器が壊れようがファンが壊れようが火を噴こうが自己責任で作ってください。

ライセンスの注意

過去に面倒になったことがあるので明記しておきます。ウッ トラウm

ライセンスとしてはCC BY-NC-SA 4.0なので改変したものを「公開・再配布」する場合は同じライセンスで行い、GitHubのリンクを張るなどして著作権の明記を行ってください。個人で勝手に使う分には好きにしてください。

ただし、代替部品を使う場合は改変に含めません。レギュレータを3端子レギュレータ、回転数抑制にPDトリガを9Vに付け替えたり、PIC12F1822以外のPICマイコンを使う(ただし、ソースコードを変更する場合は改変に含めます)、コンデンサの容量違いを使う等々。

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